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金具箪笥の歴史をご紹介。現代風コーディネートのコツとは?

お役立ちコラム

おばあちゃんの家に行くと、見かける事の多い家具のひとつに金具たんすがありますよね。

古い金具箪笥を修理して使えるようにする事もできますが、そもそも現代の生活でたんすを使う機会は少なくなって来ています。

最近ではウォークインクローゼットを始め衣類の収納自体が洋風の暮らしをベースに変わって来ている事も理由なのでしょう。

しかし金具たんすには金具や製作工程など、職人の拘りを楽しむ希少なアイテムでもあります。

そこで今回は、金具箪笥の歴史と合わせ「コーディネートのコツ」についてもご紹介していきます。金具箪笥の歴史を知ることで、是非コーディネートに取り入れてみて下さいね!

金具箪笥の歴史とは?

日本の伝統家具のひとつ、金具箪笥はいつ頃から使われるようになったのでしょうか?ここでは金具箪笥の歴史についてご紹介していきます。

実は歴史の浅い金具箪笥

金具箪笥など和箪笥の歴史は、実は浅いと言われています。箪笥の一番古いもので江戸時代からとされていて、金具箪笥については明治〜大正時代に各産地で大量に生産されるようになりました。

箱から進化した箪笥の文化

江戸時代以前の収納家具としては、櫃(ひつ)・長持(ながもち)・つづら・行李(こうり)など主に蓋付きの箱が使用されていたと言われています。

これは普段の衣類や身の廻りの物が少なく、箪笥など収納家具が必要なかったからとも言われています。江戸時代に入り、経済が発達していくと次第に箪笥がつくられるようになります。

しかし箱と違い、高度な技術を用いた箪笥は高価であったため、庶民が使われるようになるのは江戸時代末期あたりからとなりました。

全国各地で普及する時代に

箪笥の発祥とされる地域は大坂・江戸でその後18世紀にかけて京都を含めた周辺地域で生産が始まりました。

明治以降〜大正時代には、全国各地で職人による趣向を凝らした箪笥が作られるようになり、普及するようになります。

特に明治時代では岩手県や仙台市など地場産業が主体となり地方特有の箪笥が数多く作られるようになりました。

当時も高級だった金具箪笥

たんすの製作に欠かせない材木を確保する事や、金具に使用する鉄、漆などは当時も貴重品とされ手に入りにくいものでした。

材料や職人の確保が難しかったため、箪笥の普及が限定的となった理由とも言われています。

金具箪笥の衰退期を越えて

金具箪笥の普及は大正時代を境にピークを迎えます。その後着物の収納を目的とした「桐たんす」が関東圏を中心に全国的に流行するようになりました。

昭和時代になると、地方色の強い箪笥は衰退していきます。全国的には衰退した金具箪笥ですが、その後東北や一部の地域では文化として根付くようになりました。

そして現在では、江戸時代から続く当時の意匠を残す「文化的な遺産」としても金具箪笥は生産されています。

現代の金具箪笥を考える

個人的に金具箪笥の歴史は深く、変わらないデザインだと思っていましたが時代と共にその形態を変えて来た事、流行や衰退時期があった事も意外でした。

現在では衣類や身の廻りの物を収納する用途としては使用される機会も少なくなって来ています。

しかし日本特有の文化を残す遺産として、世界に発信できる貴重な文化遺産であると感じました。

金具箪笥をコーディネートしよう

金具箪笥の価値観は時代と共に変化して来ています。現在では古い箪笥をリノベーションしコーディネートに取り入れるなど「骨董品」としての扱いも増えてきていますよね。

また、新たに購入する場合でもマンションなど現在の暮らしに合わせた使い方を考える必要があります。

ここでは金具箪笥を上手くコーディネイトするコツについてご紹介していきます。

琉球畳を使いコーディネート

金具箪笥の普及と合わせ、江戸時代から普及する様になった畳の文化。江戸間、京間といった畳のサイズが異なる文化を作る程、日本人特有の生活洋式として定着して来ました。

最近ではマンションの一部屋を和室にする際、スクェアな琉球畳が和モダンのコーディネートに取り入れられるなど人気となっています。

金具箪笥は畳と相性抜群ですので、和室の空間に是非取り入れてみましょう。

モダン空間とも相性抜群

実はコンクリートの打ちっぱなしやフローリングとも金具箪笥は相性抜群なのをご存知でしょうか?

ノスタルジックな箪笥は1点置くだけで空間が締まり、他にはない和モダンコーディネートとなりますよ。

金具箪笥2大産地をご紹介

明治〜大正期にかけて普及した金具箪笥ですが、現在では宮城県を中心とした東北地方に根強く箪笥文化は残っています。ここでは金具箪笥を代表する2大ブランドをご紹介します。

仙台の歴史が生んだ「仙台箪笥」

伊達政宗が築いた仙台藩(伊達藩)の時代から始まった箪笥の文化。武士が刀を収める為に作られた「野郎箪笥」が特に有名です。

他にも着物や証文など大切なものを収納する用途として、「堅牢さ」、「防犯性」などが重視されて来ました。

引用 : https://image1.shopserve.jp/sendaitansu.jp/pic-labo/kb7b_cart.jpg

四尺野郎箪笥

仙台箪笥の特徴として、極薄の彫金金具、漆塗りの木地呂、欅の突板といった職人のこだわりを随所に見る事ができます。

引き出しの最上段には刀、その他の引き出しには着物や巻物など日用品や貴重品が納められていました。

現在でも宮城県の「欅産業」にて、新たな箪笥を購入する事ができます。

参照 : 仙台箪笥の製造元欅産業
https://www.sendaitansu.jp/SHOP/kd7bd.html

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岩手の歴史が生んだ「岩谷堂箪笥」

岩手県発祥の岩谷堂箪笥は天明時代(1780年代)に岩城村将が箪笥作りを開始。1820年代には現在の基盤となる金具箪笥が作られるようになります。

昭和51年に岩手県の地場産業として「岩谷堂箪笥生産協同組合」を設立し、57年には「伝統的工芸品」の指定を受けました。

引用 : https://img.furusato-tax.jp/img/x/product/details/20200305/sd1_7adc07c27a0f733af1e5c4ab0aac9e078593fe56.jpg

車箪笥

火事の多かった江戸時代、大切な帳面など持ち出す為に車を付けた箪笥が由来とされています。現在では主に装飾性の意味合いが強くなっていますが、素材の良さやフォルムの美しさを楽しめる岩谷堂ならではの逸品です。

参照 : 岩手県産株式会社
https://www.iwatekensan.co.jp/craft/craft003.php

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まとめ

今回は、金具箪笥の歴史とコーディネートのコツについてご紹介しました。金具箪笥の歴史は江戸時代からと意外と浅く、葛籠など箱に衣類をしまう習慣から発展した物である事が分かりました。

また、主に武士や商人といった位が高い身分の方が大切な物を収納する用途で使用されていた事も分かりましたね。明治〜大正期に掛けて人気を集めた時代を経て、今日では文化遺産としての意味合いがある事も理解できました。

現代のマンションなどの空間にコーディネートする際は、琉球畳などコンパクトな和室に合わせる事もできます。また、フローリングやコンクリートなどモダンな設えにもフィットする事も分かりました。

今回ご紹介しました仙台箪笥や岩谷堂箪笥など、東北地方を中心に金具箪笥の文化を受け継ぐ箪笥を購入する事ができます。

昔の人々から受け継がれて来た伝統の箪笥を、是非現代の生活に取り入れ楽しんでみて下さいね!

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